大型二種 教習14日目
卒業検定
朝です.
保証込みの合宿なので,卒検落ちまくった方が沢山バスを運転できるし、飯代も浮くのでお得なんですが,
かなり凹むと思うので,やっぱり一発で受かりたいところ.
荷物を全部まとめて,宿舎をチェックアウトしてからロビーに集合です.
合格する前提で物事が進んでいく合宿教習,かなりプレッシャーです.
ロビーに行くと,受験順と走行コースが発表済でした.
路上コースは,結構めんどくさい細い道を含むコース!
そして所内課題は,鋭角+縦列駐車+後方間隔のコースです.
2人1組で1台の検定車を使います.
まずは1番手さんの受験.私は乗客になって見守ります.
1番手さんは,走り終えて交代のときに一言,「これは...やばいっす」
苦笑いしながら,私が運転席に乗り込みます.
シート,ハンドル,ミラーを合わせて,ベルトをして,バッテリ電源入れて,中扉閉め.
サイドブレーキ解除,ギア入れて,ウインカー出して,安全確認をしたら発車です.
安全確認は,2週間毎日やってきたので体に染み付いています.
車内目視,左後方目視,左ミラー,アンダーミラー,車内ミラー,右ミラー,右後方目視の7点です.一時停止なんかで一瞬止まった後でも,必ずこの7点確認をしてからの発車です.
発車したら,さっそく路上へ出ます.国道合流後しばらく行くと,細い県道に入ります.普通車同士がすれ違える程度の道幅しかなく,道沿いの民家からは植木が迫り出している難所です.2,3台居た対向車はみんな積極的に避けてくれましたが、逆にそれに甘えてしまって、スピードを出し過ぎたかな…
植木に軽くミラーを当てた気がするのと、路側帯をちょっと踏んでたような気がする.
難所越えの後,交差点での右折箇所で,曲がった先の道に中型トラックが待っていました.ちゃんと停止線を守っていたので慎重に行けば問題なく右折できたと思うのですが,トラックが気を利かせてバックしスペースを作ってくれました!これは有難い.お礼をしながらゆるりと右折した後,路端停車を3回こなします.これは問題無しかな?
路上課題を終えたので,所内に戻ります.路上と所内の採点の結果、持ち点が計80点以上残っていれば合格です.
所内はとにかく慎重にいきます.鋭角は切り返し2回で余裕をもって通過.
そして縦列.ここは緊張が出て手元が狂いました...縁石に後輪が当たってしまい,やむなく切り返し1回.ギリギリで収めました.
続いて一旦車両を駐車位置から出した後に,改めて後方間隔.車両後端をポールから50cm以内まで近づけて停止する課題です.接触したら即終了なので,絶対に当てないように,超スローで停車.
停車を宣言すると,検定員がメジャーを持って距離を測りに行きます.50cm以上空いていると,もう一度チャンスが与えられるのですが,戻ってきた検定員は「行きましょう」の一言.50cm以内に収まったようです.
油断しやすいのが自分の性格なので,最後まで慎重に,発着点に戻りました.
でも,手応えはイマイチかな...
あとの予定が詰まっているそうで,すぐに合否発表です.
1番さんも私も,さらっと合格を言い渡されました.
私への寸評は,
- 他車に助けられた面が大きいことを認識しておいてください.最初の狭い道でのすれ違いは,一時停止して路肩に入った方が良かったですね.今日のあなたの運転は,「大型車なんだからみんな避けろ」という感じでした.
- 路端停車は概ね良かったのですが,2度目の時に縁石から離れ気味でした.
- 後方感覚は約30cm(正確な値を言われたけど忘れた)でした.
だそうです.
自分で振り返ってみても課題は山積みですが,ひとまず卒業です.
検定中は緊張していたので全く考えもしなかったけど,さっきの運転で最後だったんだ,と思うと急に寂しくなってくる.
運転手志望でない私は,バスを運転する機会は当面ないだろうし,
このエアロスターを運転することはもう二度とないでしょう.
昼食を頂き,卒業式を終えたら,すぐに帰りの高速バスの時刻になりました.
乗り込んだバスは,ほんの数時間前に自分の運転で通った国道を走って行きました.
大型二種 教習13日目
教習おしまい
3種類ある検定コースを全部回って,最終確認です.
第一段階で教わった,鋭角コース,方向転換,縦列駐車,後方間隔も,卒業検定の課題に含まれるので,思い出すように一通り練習します.
概ね上手く走れたと思うのですが,明日への課題のメモ書き
- 街路樹とミラーを何度か当ててしまった.特に路端停車.
- 交差点での右左折の使い分け.
- 細い道での,対向車すれ違い等の対処
1.に関して,
やっぱり街路樹を避けるのが,なかなか難しい.
実際の業務では,やむを得ずにミラーと枝を当ててしまうこともあるだろうけど,
「当ててもいいや~という運転を普段からしている人は,いつか標識や看板にぶつける事故を起こす」
とのお言葉を頂きました.一言一言が重く響きます.
2.に関して,
路上に出たばかりの頃は,所内と同じように後輪を縁石に合わせるようにミラーを見ながら右左折していたのですが,後にそれではダメだと学びました.
重要なのは,曲がった先の道路状況に合わせて,ハンドルを切るタイミングを変えたり,通過速度を変えたりと,右左折を「使い分ける」ことです.
このあたりは,1週間の路上教習では経験が全く足りなくて,
運転士になる方は,事業者での研修や業務を通して,数をこなして覚えていくしかないんでしょうね.
路上は,他車,歩行者の動きに大きく影響されます.明日の検定で,教習中には無かったパターンが起こり,対処できない,というパターンを最も恐れています...
深視力の練習
準中型よりも上位の免許と,けん引には,深視力検査が課せられます.
ザックリ深視力↓
これ,私はとても苦手です.先日の仮免許申請時にも,結果が基準値内に収まらず,何度もやり直しました.
遠近感が掴めてないというより,この機械の見え方が苦手なのかな.
空いてるときは自由に装置を使って練習していいよ,と言われているので,試験場での交付に備えて練習しておきます.
試験場と同じ装置です.
ランドルト環を使ったフツーの視力検査と同じ覗き口から見ます.
ミラーを使った機構になっていて,深視力モードに切り替えると3本の棒が映ります.
試験官目線で見るとこんな感じ.実際に物理的に棒が動いているんですね.
ちなみに,ミラーを使って投影しているので,物理的な動きと被験者に見える動き方は真逆になります.
自分で装置を動かしながら,覗いたときの見え方と,実際の位置を比較し,見え方を確認していきます.30分ぐらいやっていたら要領が掴めてきて,基準値に収まるようになってきました.これで免許交付は大丈夫かな?
最後の夜になりますように.
大型二種 教習12日目
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恐怖の一般車
朝イチで路上に出ます.
休日ということもあり,他車が少なく,スイスイと運転できてしまいました.
楽だけど,これじゃあんまり練習にならない.
「もっと混んでいるときの運転を見てみたいかなぁ」と指導員氏.
休憩を挟んだ後の教習は,他車も多く,実践的な練習ができました.
大型車にとっては,一般車の動きが何より怖いのです.
初日から毎日のようにあるのですが,
軽トラが停止線を越えて止まっていたり,
バスの振り出しをブロックするかのように中型トラックが突っ込んできたり,
こちらが直進しているのにすぐ目の前でミニバンが道路を横断していったり,
と,こちらが冷汗を掻くような出来事が沢山起こります.
バスの運転では,トラブルが起こってから対処するのでは間に合いません.
車線ぴったりで走っているのでハンドルを切ることはできないし,
立っている乗客のことを考えれば急ブレーキも踏めません.
危険予測をして,早め早めに減速しておくことでしか対処できないのです.
二種的な運転
シミュレータ教習で,悪条件下での運転です.
ここでも昨日に続き,プロとして心構えが説かれました.
二種的な運転とは,自分と相手は違うのだと強く意識する運転です.
大半のドライバは一種 = アマチュアです.そういうアマチュアと,二種 = プロである自分が同じだと信じて運転して良い結果になるわけがありません.考えてみれば当たり前ですが,そういう心構えがあるだけでも,運転行動は変わってくるのです.
卒業したら,プロの資格を持つドライバとして,普通車を運転するときでも模範的なドライバになれるように頑張りたいと思います.