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大型二種 教習12日目

小さな運送・物流会社のための 荷主から信頼される! 「プロドライバー」の教科書 (DO BOOKS)

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恐怖の一般車

朝イチで路上に出ます.

休日ということもあり,他車が少なく,スイスイと運転できてしまいました.

楽だけど,これじゃあんまり練習にならない.

「もっと混んでいるときの運転を見てみたいかなぁ」と指導員氏.

 

休憩を挟んだ後の教習は,他車も多く,実践的な練習ができました.

大型車にとっては,一般車の動きが何より怖いのです.

初日から毎日のようにあるのですが,

軽トラが停止線を越えて止まっていたり,

バスの振り出しをブロックするかのように中型トラックが突っ込んできたり,

こちらが直進しているのにすぐ目の前でミニバンが道路を横断していったり,

と,こちらが冷汗を掻くような出来事が沢山起こります.

 

バスの運転では,トラブルが起こってから対処するのでは間に合いません.

車線ぴったりで走っているのでハンドルを切ることはできないし,

立っている乗客のことを考えれば急ブレーキも踏めません.

危険予測をして,早め早めに減速しておくことでしか対処できないのです.

 

二種的な運転

シミュレータ教習で,悪条件下での運転です.
ここでも昨日に続き,プロとして心構えが説かれました.

 

二種的な運転とは,自分と相手は違うのだと強く意識する運転です. 

大半のドライバは一種 = アマチュアです.そういうアマチュアと,二種 = プロである自分が同じだと信じて運転して良い結果になるわけがありません.考えてみれば当たり前ですが,そういう心構えがあるだけでも,運転行動は変わってくるのです.

 

卒業したら,プロの資格を持つドライバとして,普通車を運転するときでも模範的なドライバになれるように頑張りたいと思います.

大型二種 教習11日目

所内を見渡す.

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準中型の,いすゞエルフとトヨタダイナ.

稼働している様子を1度も見ていません.

 

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中型の,いすゞフォワード.こいつは走っているのを見かけます.

 

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中型二種は,いすゞエルガミオと,いすゞキュービックLT.

エルガミオが稼働しているのを一度だけ見かけて,そんなマニアックな免許を取る人がいるのか~と思ったんですが,どうやらバス事業者の研修だったようで.

 

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大型は,新型いすゞギガ6台!と,日野スーパードルフィンプロフィア1台です.お金かかってる.

 

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けん引は,稼働してるのはUDコンドルだけかな?手前の三菱ファイターは古そう.

 

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大特は,コマツWA100.

けん引と大特は,普通車用のコースに追いやられているので,教習中にすれ違うことはありません.

 

私の教習では使ったことがない,大型二種の控車が4台寝ています.

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ワンステップの三菱エアロスター,日野ブルーリボンと,いすゞエルガ2台.

教習所のパンフレットには彼らの写真が前面に出ているので,色んな車種を体験できるのかなと期待して入校したのですが,

この4台は,バス事業者から研修の委託を受けたときに使う車両だそうです.残念...

 

ちなみに,大型二種は近々増車されるそうで,散歩してたら近所の自動車工場で新車が整備されているのを見かけました.

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やはり神奈中の中古ですが,いつもの教習車より世代が新しく,

エアサス&ワンステップ車だそうです.

 

危険予測・コメンタリードライビング

今日は3時限連続のセット教習で,

危険予測シミュレータ → 路上でのコメンタリードライビング → その振り返り

を2人の教習生で一緒に受講します.

 

シミュレータは毎度お馴染みのパターンで特別なことは何も無く.

コメンタリードライビングは,訓練手法の一つで,見えた危険要因と,それに対処する行動を次々に言いながら運転します.「歩行者!一時停止!」「急カーブ!減速!」みたいな感じ.電車の指差喚呼に似てるかも.

口に出すことで,自分がどのように認知→判断しているのかをチェックすることができるというわけです.

興味がある方は是非お試しを.

www.think-sp.com

 

夜間教習シミュレータ

路上初日に思いっきり夜間運転をしているのですが,一応教習項目としてシミュレータで夜間教習をやらねばなりません.シミュレータでの運転は,ビデオを見る座学と同程度の効果しかないような気がしますが…

それよりも,指導員氏による補足説明の方が勉強になりました.

学科免除の私は,安全運転への教えを説いてもらえる時間が少ないので,真剣に聞いていました.

 

大型二種を取るにあたり,試験場での一発試験か,教習所に通うか,迷いました.

一発試験は難易度が高く,手間も掛かりますが,教習所に通うよりは安く抑えられたでしょう.

しかし,二種免許保持者としてのプロマインドは,教習所でなければ学べなかったでしょう.これを糧に生涯無事故でいけたなら,この教習代も決して高くはないはずです(と自分に言い聞かせる).

大型二種 教習10日目

応急救護講習(実技)

雨ですが,お外では元気にけん引が走っています.

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けん引は,バック課題で,窓から頭を出して後方確認するので,雨降りでの教習はずぶ濡れになります.ガンバって!

 

私は昨日の続きで,4時間の応急救護です.

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この練習台,中にセンサが入っており,正しいポジションを適切なペースで心臓マッサージ出来ているか判定してくれる仕様になっています.手を抜くとバレます.

自分の家族を助けるつもりで,一連の動作を体で覚えて帰って下さい,と言われ,心臓マッサージの練習を何セットかやりました.真剣にやると,2分続けるのでも辛い.

 

人工呼吸は,  溺れた人を助ける場面以外では,あまり効果がないそうです.感染症の危険もあるので,無理に人工呼吸をする必要はないとのこと.

倒れている人を見かけたら,取り敢えず心臓マッサージをすることが肝要だそうです.

 

山道での運転

地域特性に合わせた特別項目ということで,山道を運転します.

エンジンブレーキや,その強化版である排気ブレーキを使って,下り坂を走ります.

www.isuzu.co.jp

 

大型車で怖いのは,下り勾配で止まれなくなってしまうこと.

記憶に新しいのは軽井沢のスキーバス事故でしょう.

www.nhk.or.jp

 

スキーバス事故については,教習中も何度か話題になりました.

エンジンブレーキを効果的に使うには,下り勾配が始まる前に,しっかりとシフトダウンをしたうえで,排気ブレーキをONにしなければなりません.

 

この事故の場合,十分に減速しないまま下り勾配区間に進入し,後からシフトダウンを試みたもののギアが入らず,エンジンブレーキが全く利かなくなり事故に至ったのではないか,と言われています.

 

真っ暗な峠道で,気が付かないまま下り坂に入ってしまい,どうしようもなくなった...と想像するだけで怖ろしい.

オートマならギアが入らなくなるという事故は起こらないでしょうから,そういった技術の普及を期待したいところです.

 

街路樹が怖い

普通車だったら,車線に収まるように走っていれば何の問題もありません.

しかしバスだと,高さが3mもあるので,油断していると街路樹の伸びた枝とサイドミラーが接触します.多少のことではバスに傷は付きませんが,検定では危険行為として中止になる場合もあります.客の立場になってみれば,窓にガサガサと枝が当たっていたら,いい気持ちはしませんよね.

 

街路樹が最も厄介になるのは,路端停車のときです.

路端停車は,バス停を想定した課題で,

「次の電柱に合わせて止めて」と指導員に言われたら,バスの中扉に電柱が合うように停車させます.

うまく街路樹を避けながら路肩に寄せられるコースを瞬時に判断し,

安全確認をしながら,

車体と縁石を平行にして,電柱と 中扉を合わせるのは,かなり難易度が高い操作です.

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 ↑街灯に合わせて止めて,と言われてるであろう様子を目撃

 

「都会だとバス停の前後に駐車車両が居たりして,もっと大変だよ」

と指導員氏.駐車車両が発進したり,陰から横断者が出てきたり,様々な危険が潜んでいるそうです.

 

教習10日目まで来ましたが,大型二種の免許を取ること自体は,クルマの運転が好きな人なら誰にでも出来るように思います.じゃあ,バス運転士が誰にでも務まるかというと,それは全く別の話でしょう.

教習では毎日2時間ぐらい空車のバスを走らせるだけですが,

実際の業務では,連日,お客様を乗せたバスを1日中走らせるわけで,その間,常に集中を保ち,安全に気を配り,接客業としてのサービスもしなければならない.

向き不向きの差が大きく出る職業だと思いますし,自分自身の性格を振り返って,絶対に無理だと感じる今日この頃です.