業務用の運転免許にまつわる Q&A
- 作者: 長信一
- 出版社/メーカー: 成美堂出版
- 発売日: 2017/05/30
- メディア: 単行本
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はじめに
大型二種を取得し,四輪車を全て運転できるようになってから1年近く経ちました.
この間,大小のトラックを運転する機会は数度ありました.
また,普通車の運転についても,教習のおかげか無事故無違反を続けています.
mechlog.hateblo.jp
加えて,こうした背景を知っている知人からは,最近は運転免許に関して質問を受けることが多くあります.
よく聞かれる質問や,ネットを見ていて誤解されていることが多い事項について,まとめてみました.
Q. 緑ナンバーのクルマを運転するには,二種免許が必要なのか?
A. 白ナンバー・緑ナンバーの区別は,免許の一種・二種の区別とは一致しません.
街中には,白色のナンバープレートを付けているクルマと,緑色のナンバープレートを付けているクルマが走っていると思います.
白ナンバーは「自家用」の車両に,緑ナンバーは「営業用」の車両に付けられるものです.
バスやタクシーは大半が緑ナンバーを付けているので,
『緑ナンバーの車両を運転するには二種免許が必要』と誤解されがちですが,免許の区別とは違います.
緑ナンバーが必要となるのは,「運送に対してお客様からお金を貰う」ことをするときです.
バスやタクシーは,お客様を乗せることに対して運賃を取るので当然,緑ナンバーです.
また,宅配便業者は,小包をトラックで輸送する行為について,お客様から代金を取っています.
この場合は,緑ナンバーのトラックが必要になります.
街で見かける○○急便,○○輸送,といったトラックは,緑ナンバーになっていると思います.
対して,例えば旅館の送迎バスは,業務の一環で車両を使っていますが,
旅館は宿泊について代金を取っているのであり,送迎はあくまで無料サービスなので,
白ナンバーで問題ありません.
宅配でも,酒屋やピザ屋の場合は,輸送行為を通じて利益を得ているのではないため,「営業用」には当たらないのです.
このように,「緑ナンバーは営業用」ということと,「クルマを業務で使う」ということはまた別の話なのです.
一方で運転免許については,二種免許が必要となるのは,お客様を乗せて運賃を取る旅客運送を行う場合です.
ですから,タクシーや代行運転であれば普通二種が,バスであれば大型二種などが必要となります.
逆に,これ以外の場合は一種免許で運転可能です.
以上をふまえると,
- ○○急便,○○輸送などの緑ナンバーのトラックを,一種免許のドライバーが運転する
- 白ナンバーの自家用車を,代行業者の二種免許のドライバーが運転する
などということもあり,『緑ナンバー=二種免許』という訳ではないのです.
ちなみに,軽自動車の場合は,営業用ナンバーが黒地に黄文字,自家用ナンバーが黄地に黒文字の配色になっています.
赤帽さんの軽自動車などは,黒地に黄文字になっていると思います.
また最近では,ご当地ナンバーや東京オリンピックの柄入りナンバーが交付されています.
見分けにくいのですが,営業用のナンバーは,緑色の縁取りが入ることで区別されています.
Q. 大特免許があれば,重機は何でも運転できるのか?
A. 公道上を走行させることはできますが,現場で作業をするには別の資格が必要です.
大型特殊免許(大特免許)は,重機などの公道走行に必要な運転免許です.
ショベルカーのバケット部分,フォークリフトのフォーク部分,クレーン車のクレーン部分などを操作するためには,
大特免許とは別に,労働安全衛生法に基づく技能講習の修了や,免許の取得が必要です.
これらは厚生労働省の管轄であり,都道府県公安委員会の管轄である運転免許証とは違うジャンルの資格になります.
都道府県労働局長に登録された機関(教習所)で取得できる資格です.
例えば,ホイールローダー作業をする方であれば,
工事現場までホイールローダーを回送するだけならば,大特免許だけでOKです.
一方,他の人に回送してもらった上で,私有地内で作業をするのであれば,運転技能講習を修了しているだけで良いことになります.
ただし実務上のことを踏まえると,作業者の方は,
大特免許 + 車両系建設機械(整地・運搬・積込み用及び掘削用)運転技能講習の修了
を持つのが一般的なようです.
また多くの運転技能講習では,大特免許を持っていると講習時間が大幅に短くなるので,
こうした作業を考えている方は,まずは大特免許を取るのがお勧めです.
(私も,大特免許を取った後に,フォークリフト運転技能講習を修了しました)
Q. 連節バスの運転には,けん引二種免許が必要なのか?
A. 必要ありません.
最近,大量輸送手段として,各地で連節バスの導入が進んでいます.
response.jp
貨物用のトレーラーと同じく,車両が連結点で折れ曲がる構造を持っており,
さらに旅客用ということで,運転にはけん引二種免許が必要なのでは?と言われますが,
こうした連節バスは,通常の路線バスと同じく大型二種免許があれば運転できます.
けん引やけん引二種免許の対象となるのは,
カプラ―(連結器)を介して複数台の車両を連結して運転するとき,と考えれば分かりやすいです.
例えば,セミトレーラーやフルトレーラーは,
トラクターとトレーラーはそれぞれ別の車両扱いで,ナンバープレートも個々に交付されます.
そして,カプラーを解放することで切り離すことができ,各車を別個に運用できます.
一方で連節バスは,前後合わせて一台の車両と登録されています.
加えて,構造上も切り離してそれぞれ走らせることは不可能であり,
けん引二種の対象には該当しないことが分かると思います.
ちなみに,けん引二種の対象となるバスは,現在は全国にたった二台(トラクターとトレーラーあわせて1組)しかありません.
西東京バスの五20系統で運行される,「青春号」です.
東京都の,武蔵五日市駅から,つるつる温泉という所までを結ぶ路線で活躍しています.
けん引二種を取得した記念に,実際に乗ってきました.
このバス,貨物用のセミトレーラーをベースに製造された車両です.
トラクターは中型トラックの日野レンジャーがベースになっています.
1枚目と比較すると,トレーラ―には別のナンバーが付いていることが分かります.
カプラーは,やはり貨物用と同じものが使われており,切り離し可能な構造です.
ブレーキ類のホースも貨物用と同じようですが,
トレーラーの車内設備に使うサービス電源類の配線が追加されているように見受けられます.
Ubuntu上での Julia の環境構築
Juliaデータサイエンス―Juliaを使って自分でゼロから作るデータサイエンス世界の探索
- 作者: Anshul Joshi,石井一夫,岩中公紀,太田博三,大前奈月,兼松正人,古徳純一,菅野剛,高尾克也,中村和敬
- 出版社/メーカー: エヌ・ティー・エス
- 発売日: 2017/09/26
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
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環境構築
インストール方法は様々な方法*1が紹介されていますが,
今回は,バイナリ版をダウンロードしてインストールする方法を取りました*2.
# Juliaのバイナリを保存してあるフォルダに移動した後,解凍 tar -xzf julia-0.6.3-linux-x86_64.tar.gz sudo ln -s <where you extracted the julia archive>/bin/julia /usr/local/bin/julia
Jupyter Notebook で使えるようにするまで
パスの設定などは,以下を参考にしました.
Juliaで用いるPythonを,既に構築してあるAnacondaの仮想環境につなげます*3.
ここで,パスとしてpython3を指定するのが大事*4
julia> Pkg.init() julia> Pkg.add("PyCall") julia> using PyCall julia> ENV["PYTHON"]="/home/<user name>/anaconda3/bin/python3" julia> rm(Pkg.dir("PyCall","deps","PYTHON")) julia> Pkg.build("PyCall")
一旦,juliaを抜けてから*5,
$ conda create -n env_jl python $ export CONDA_JL_HOME="/home/<user name>/anaconda3/envs/env_jl" $ julia -e 'Pkg.build("Conda")'
もう一度,Juliaに入って,
julia> Pkg.add("IJulia") julia> Pkg.add("PyPlot") julia> Pkg.update()
これで出来ました.
参考資料
Julia のチュートリアル
脚注
*1:インストール方法はこちらを参考にさせて頂きました. Platform specific instructions for installing Julia heine98.hatenablog.com
*2:Juliaの公式サイト https://julialang.org/downloads/ からダウンロードしました
*4:当初,"/home/
Python-Control による制御シミュレーションのための環境構築
Pyhon-Control は,MATLAB の Control System Toolbox と同等の機能をもつライブラリです*1.
今回は,Anacondaに構築してる仮想環境に Python-Control をインストールし,Jupyter Notebook で使えるようにしました.
環境は Ubuntu 16.04 LTS,
Anacondaは 5.2.0 です.
仮想環境の構築までの手順は以下の本の通り↓
- 作者: 池内孝啓,片柳薫子,岩尾エマはるか,@driller
- 出版社/メーカー: 技術評論社
- 発売日: 2017/09/09
- メディア: 大型本
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ただし,Python-Control は conda コマンドではインストールできません.
pip を使ってインストールしますが,pip と conda を混同して使うのは好ましくない*2ので,
pip のみを使って全てのライブラリをインストールする仮想環境を用意しました.
まず slycot をインストールするために必要な fortranコンパイラ,BLAS,LAPACK を準備*3.
$ sudo apt-get install gfortran $ sudo apt-get install libblas-dev libatlas-dev liblapack-dev
ここで仮想環境に入ります.
$ pip install control $ pip install slycot
試しに,Jupyter Notebook を起動して control を importしてみたところ,
moduleがないと怒られました.
以下の記事と全く同じ現象で,仮想環境で pip install jupyter をするのを忘れていました.