大型二種 教習9日目
トルクが太いディーゼルエンジン
路上は,今日も2時間連続で走ります.そして,早くも卒業検定のコースを巡って確認していきます.
所内と違って落ち着いて変速できるので,
変速ショックが少なくなったように感じます.
一般的に大型車は,発進時は2速を使うように設計されているので,
このバスは5速MT車ですが,普段は実質4速で走ることになります.
2速は,発進してからタイヤが1,2回転ぐらいするまでしか使いません.
ちょっと動いたらすぐに3速に入れいます.
そして,エンジンの回転数が1500 rpm 近くになったら4速へ.
2~4速は近いギア比で設定されており,
市街地ではこの3つのギアを使うことが基本になります.
5速だけは,4速以下よりも大きめのステップでギア比が設定されているので,
教習中は,空いてるバイパスで50 km/h 出す時しか使いません.
もう一つ,路上に出てみて感じるようになったことは,
エンジンのトルクの太さです.
坂道等でスピードが落ちてきて,普通MT車だったらギアを一段落として再加速するような場面でも,
このクルマは,アクセルを踏み込むだけでグイグイ加速していきます.
この,ディーゼルエンジンの力強さには感動しました.
もう普通のガソリン車には戻れない気さえします(笑)
バスの装備
お気に入りの装備をご紹介.
ホイールパーク.大型車用の強力なサイドブレーキです.
フットブレーキと共通のドラムブレーキをスプリングで動作させています.
圧縮空気が入るとブレーキが解除される,フェールセーフ機構になっており,
故障等でエア漏れが起こると,ブレーキが解除できなくなります.電車と同じですね.
レバーを上げてブレーキを掛けると,盛大にエアーが抜ける音がして楽しい.
フィンガーシフト!
バスのシフトレバーは,トランスミッションとは機械的な接続がされておらず,電気的なスイッチになっています.これがフィンガーシフトです.
実際の変速は,ここから発せられた電気信号を基に,エアによって動作するようになっています.元祖・ドライブ・バイ・ワイヤですね.
バスのミッションは車体後端に載っているので,
大昔のバスでは,レバーとミッションをとんでもなく長いロッドでつなぐ必要があり,レバーは重く,変速操作は重労働だったそうです.
フィンガーシフトのおかげでロッドを廃することができ,ノンステップバスも可能になったのです.
操作感は,フツーのMT車と比べてかなり違います.
「ガコっガコっ,入らん!」なんてことは起こらず,軽いタッチで扱えます.
一方,僅かですが応答遅れがあるため,変速操作はワンテンポ遅くなります.
また,ギアが完全に入るまでは内部アクチュエータによってシフトレバーから反力が生じる機構になっており,触覚でギアが入ったかどうか分かるようになっています.
↑教習車と同じ,三菱製ですね.
これ,本当に好きになってしまいました.操作時のメカっぽさが素敵です.将来買うクルマにはフィンガーシフトを付けたい.
先急ぎ運転
タクシーを想定して,お客様からせかされたときの運転行動を考える,という内容です.
追い越ししたりスピード違反したりして運転しても,普通に運転しても,同じ経路では時間は殆ど変わらないよね,ということをシミュレータで確認できるはずなのですが,
トラックに追突されるなど,先急ぎに関係ない事故が起こるようになっており,所要時間の比較が出来ないという,謎仕様のシミュレータでした...
応急救護講習(座学)
応急救護は,普通一種の教習では3時限やるところを,普通,中型,大型二種の教習では倍の6時限もやります.
免許制度に関する話をすると,
一発試験で普通,中型,大型二種のいずれかに初めて受かった場合は,応急救護講習を受講しなければ,免許は交付されません.
しかし,私が持っている大特,けん引二種は,こうした取得時の講習がありません.そのため,大特,けん引二種を持っていて学科がほぼ免除の私も,応急救護は受講しなければならないのです.
↑ 教習中に話をした指導員で,このことを知らない方もいらっしゃいました.大型二種まで取り終わってから,最後の仕上げとして大特二種,けん引二種を取りに行くのが定石なので,この制度を知らない方がフツーでしょう.
そんなこんなで,応急救護の前半戦として,今日は2時限分の座学を受けます.
こうした残念な事故もあったばかりなので,死戦期呼吸の話なんかも織り交ぜながらの講義でした.
AEDは,診断機能付きの機械なので,意識がはっきりしない人が居たら迷わず使えばいいはずなのですが,,,社会的にまだ浸透してないのでしょうね.